2007年2月アーカイブ

恋愛に定年なし

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≪福岡みやこ会総会でのスピーチ・・・1999.2.6 レストラン福岡オープンキッチンにて ≫

 只今、ご紹介頂きました森荘八でございます。
 私、10年ほど東京で単身赴任していまして、昨年秋に九州に戻ってきたんですが、10年も東京で単身赴任していますと色々言われましてね。
 九州の連中からは、私の東京のマンションの歯ブラシ立てには、歯ブラシが2本立っているのではないかとか、東京の連中からは、私の家の表札をひっくり返すと他の男の名前が書いてあるのではないかとか、いろいろ脅されたりしたんですが、おかげさまでハッピイに東京をサヨナラすることが出来ましたし、帰って我が家の表札をひっくり返して見ましたが、他の男の名前も書かれておらず平穏無事に九州に戻ることができました。
 それで、これからはこの会にも出席させて頂きますので、お見知りおき下さいますようよろしくお願い申し上げます。
 ところで、結婚式などで主賓のテーブルスピーチというのがありますが、主賓の挨拶の時には皆さん真面目な顔をして聴いているのですが、テーブルスピーチというのは、皆さん飲みながら食べながら、かつ隣の人としゃべりながら、とかく忙しい訳ですから聴くふりをして、誰も話なんか聴いていないんですね。
 だから、話す方も、どさくさまぎれに話せばいいと言うことになっている訳ですけど、今日は、どうも皆さん、主賓の話を聴くような雰囲気でして、ホント弱りましたね。
 と、いうのは、私、今日は「恋愛に定年なし」というタイトルで軽くお話しようと思いまして、ちゃんと原稿まで書いて用意してきたんですけれど、こういう雰囲気なら「恋愛に定年なし」というフザケタ話でなく「人生に定年なし」にでもすれば良かったんですが、時すでに遅しという訳で仕方ありません。この「恋愛に定年なし」という不真面目なタイトルでお話したいと思いますので、皆様も、そんな真面目な顔でなく、不真面目な顔をして聴いていただきたいと思います。

 昨日はバレンタイン。
 もし、14日が土曜か日曜だったら、義理チョコを買わなくてもすむので、女性はニッコリ、おじさんとチョコ屋さんはガッカリだけれど、幸か不幸か今年のバレンタインは水曜日。
 だけど、最近は平日のバレンタイデイでも
「どうして、あんな冴えないオジサン上司にチョコ, やんなきゃならないの」と、女性軍は理性に目覚め、義理チョコが減ってきているそうである。
 そこで、危機を感じたチョコ業界は陰謀をはりめぐらして、高級感あふれる「自分チョコ」や女性同士の「友チョコ」、お世話になった人への「世話チョコ」やら奥さんからダンナさんへの「ファミチョコ」に娘さんからの「パパチョコ」などを生み出し、女性心理をくすぐって商魂逞しく売り上げ減をカバー。
 ホント云えば、バレンタインデイは恋人達の愛の誓いの日であり、愛の告白をする日でもある。だから、吉川宏志の歌集「青蝉」に収録されている
『花水木の道があれより長くても短くても愛を告げられなかった』という句のように、云おうとして云えない人が、チョコレートに託して愛を告げることが出来る日がバレンタインデイなのである。
 ああそれなのに、それなのに、である。「ナントカチョコ」や「カントカチョコ」が巷にあふれた結果、「本命チョコ」の影が薄くなってしまい「本命チョコ」を渡したつもりなのに、相手は
「これって義理チョコ? それとも世話チョコ? まさか本命チョコ?」と、交通整理が必要なニブイ男性も出てくるにちがいない。
 しかし、前世から赤い糸で結ばれている相手なら、いくらニブイ男性でも、一瞬にして「本命チョコ」と感じ
「ああ、そうだったんだ!!!」と、後はハッピイウエディングにまっしぐらとなるはずである。
 そういう意味では「聖バレンチノさん」に悪いけれど、ニッポンのバレンタインデイは
「愛を告げる日」ではなく
「愛を確かめる日」となるにちがいない。
 そこで、皆さん、昨日は胸ドキのバレンタインデイ。愛を確かめることが出来ましたか?
 エ? 感度なしだって・・・。
 ウーン、そうか。だったら、歌人 俵万智も詠んでいます。
『男というボトルをキープすることの期限が切れて今日は快晴』 
 

 昨年の冬はサムーーーーーイと云っていたのに、今年の冬はサムーーーーークない。
 これって、ヤッパ暖冬!!! 
 このままでいくと、南極やグリーンランドの氷がとけて、ウン万年後には、我が愛するニッポンも海の底に沈んでしまう。
 そうなりゃ、大変、どうしようと心配していたら、アメリカの科学雑誌「ブレティン・オブ・ジ・アトミック・サイエンティツ」が、地球滅亡までの残り時間を示す『終末時計』は、これまでの「残り7分」から2分進み「残り5分」になったと、1月17日に発表したのである。
 それによると、北朝鮮とイランに状況に加え、数分で発射可能な米ロの2千発の核兵器の存在やテロの増加のため、核拡散と核戦争の脅威が増大、それに加えて地球温暖化の問題も重なって「第2次核時代」に入ったと判断したそうである。
 英国のスティーブン・ホーキング博士は、この『終末時計』に関し、ロンドンで記者会見をして、
「世界の一市民として、我々は危険を警告する義務がある」と語ったけれど、警告された一市民である我々フツー人は、
「そんなこと云われたって・・・」と戸惑うばかりである。
 だって、北朝鮮やイラン、テロについては、アッチの常識はコッチの非常識だし、コッチの常識はアッチの非常識だから、まるで地球内宇宙人と話しあっているようなものでしょ。互いに理解できる訳がないのだから、ツベコベ云わず、お互い不干渉主義でいけばいいのに、アッチのエライ人とコッチのエライ人は、アアしろコウしろとヒステリックに口喧嘩。
 この問題については、我々フツー人としては、アッチやコッチのエライ人はアホでないことを信じ、口喧嘩までは許せるけれど、ピカドンのスイッチを押して終末時計の針を0分にしないように祈ることしか出来ないのである。
 それに、地球温暖化の問題も同じようなものである。これも、京都議定書に反対した超巨大国アメリカが、素知らぬ顔をして一酸化炭素をやりっ放しジャカスカ出しているのだから、我々フツー人がジタバタしたって地球温暖化は
「どうにも止まらない」ところにきているのである。
 だから、「あと5分」と警告されたって、我々フツー人は『終末時計』が進むのを手を拱いて見ているしか能がないでしょ、とヤケクソ。
 ところが、これがコンコンチキの大間違い!!!
 アンデス地方の先住民族の民話を絵本にした「ハチドリのひとしずく」を読んで、目からウロコ。我々フツー人だってアレコレ出来ることがいっぱいあったのである。

   ハチドリのひとしずく

 森が燃えていました
 森の生きものたちは
 われ先にと逃げていきました
 でもクリキンディという名の
 ハチドリだけは いったりきたり
 くちばしで水のしずくを 一滴ずつ運んでは
 火の上に落としていきます
 動物たちはそれを見て
 「そんなことをして いったい何になるんだ」
 といって笑います
 クリキンディはこう答えました
 「私は、私にできることをしているだけ」

 ね、ハチドリだってやってるんだから、地球上の賢い生物と云われているヒト科の動物である我々フツー人も、
「顔を洗う時、お湯を出しっ放しにしないように」とか
「厚着をして、暖房温度をせめて1度下げよう」とか
「レジ袋は貰わないようにしよう」とか
「TVを消すときは、リモコンのスイッチでなく、TV本体のスイッチで消そう」とか
「赤信号では、車のエンジンを止めよう」とか、やれることいっぱい。
 ムダな努力と云われても、メゲずにやっていけば、エライ人なんかほっといても、我々フツー人だけで『終末時計』を1分ぐらい遅らせることができるかも・・・。

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