2009年7月アーカイブ

 ホント、もう、びっくり。おどろき もものき さんしょのき。私とソックリの人が居るなんて・・・。
『彼が好むのは重厚な人間ドラマと言ったようなものではなく、たとえば上映が始まるや否や主人公が危機的状況に陥り、観客は手に汗を握り、そこに謎めいた美女が登場して謎めいたことを言い、主人公は鋭敏な頭脳を働かせて危機を切り抜け、観客がホッとしたのも束の間、また美女が現れて謎めいたことを言い、新たなる危機が主人公を襲って息つく隙もなく、ふいに爆発が起こったり、美女が悲鳴を上げたり、自動車が橋から落っこちたり、宝の地図が奪われたり、美女が奪われたり、愛が芽生えたり、美女を奪い返したり、いろいろなことがことがあった揚げ句、美女と主人公が接吻して終わる一群の作品、つまり冒険活劇である。「冒険活劇は映画館で観なければならない」というのが彼の意見であり、逆に言うと小和田君は、映画館で観た冒険活劇にかぎっては、どんなに阿呆らしい内容であっても一切を許す広い心を持っていた』
 この文章は、朝日新聞夕刊の連載小説「聖なる怠け者の冒険」の一節である。
 ドンドンパチパチ撃ちまくり、敵はバッタバッタと倒れても、我が愛する主人公には何故か絶対に弾は当たらないというドンパチB級映画愛好者の私は、この文章の一言一句を読んで、
「ウンウン、その通り」とニッコリ。小和田君、君はエライ!!!
 従来、私が、
「かくかくしかじか、これが私の正しい映画の見方」と、自慢げに言うと、
「フ-ン・・・」とか言って、何故か知らぬが軽蔑の眼差しで私を見る。それで、私はいつも肩身の狭い思いをしていたものである。
 だけど、天下の朝日新聞の連載小説に、私と同じ映画の見方をする人が登場したということは、私の映画の見方も、正しく認知されてきたということに違いない。
 ウン、もう大丈夫。これからは、胸をはって生きていくことにしよう。
 そんな訳で、今年私が見た映画は14本。「007/慰めの報酬」「マンマ・ミーア!」「フェイクシテイ」「グラン・トリノ」「ウオッチメン」「テュブリシテイ」「ザ・バンク」「天使と悪魔」「消されたヘッドライン」「スター・トレック」「ターミネーター4」「トランスフォーマー/リベジン」「エヴァンゲリヲン新劇場版:破」「ノウイング」
 まあ、ドンパチ映画ではないけれど、「マンマ・ミーア!」のように私好みの美人が出る映画とか、お洒落な映画とか、SFや話題作などは見ることにしているけれど、後はハラハラドキドキB級映画ばかり。
 だから、素敵に弾が飛び交うドンパチシーンを見て
「ワー」とか
「ヒャー」とか
「スゲー」とか、大声で叫びながら観たいけど、顰蹙をかうから、心の中で叫びながら観ていれば、私は大満足である。
 このように、ドンドンパチパチ撃って撃って撃ちまくる「スカッと爽やかドンパチ映画」だけれど、ストーリィは阿呆らしい内容が多いから「スカッと忘れるドンパチ映画」でもある。
 だから、2~3日もたつと、ドンパチの素敵シーンは思い出すけれど
「アレッ、筋は何だっけ?」
 だけど、私も、連載小説の主人公小和田君と同じように、広い心の持ち主であるから、どんなに阿呆らしい内容であっても一切を許すことが出来るのである。
 ホント、自分で言うのもなんだけれど、私はエライ!!! 
 エ? 何? 「ウウーン、そうじゃなくって、そう八さん、それって単なるボケ」
 ウーン、ホントにまァ・・・よく言うよ。お年寄りをいたわりましょう!!!

 北九州市芸術劇場で6月14日(日)に開かれた瀬戸内寂聴さんの講演を聴きに行った。
 この講演会は、北九州市立文学館の特別企画展"生きた、書いた、愛した、女性作家の手紙展"の開催を記念して開かれたものである。
 私の勤めている北九州市立南丘市民センターが、"松本清張生誕100年を記念し故郷の文学を辿りましょう"というテーマて、4月から8回に亘る「学んで楽しむ文学講座」を企画した時、この文学館の副館長今川英子さんに、色々アドバイスをしていただいた。
 そして、その第1回目の講座で、今川英子さんに、
『北九州の文学と松本清張』と題して講演もして貰っている。それで、その今川英子さんの企画した講演会であればと、イソイソと寂聴さんの講演を聴きに行った次第である。
 今川英子さんは、『放浪記』の作者・林芙美子の研究者として知られており、林芙美子全集の編集にあたると共に、数多くの著書があるけれど、天は三物を与えて、知的なうえに美人。かてて加えて、お話しもお上手!!!
 以来、私はすっかり文学館ファンになって・・・・エ? 何? 文学館ファンではなくて、今川英子さんファンじゃないのって・・・・ウーン、そんなにドキッとすることを云われたら困るなァ。英子先生に悪いよ・・・。
 とにもかくにも、そういう訳で聴きに行ったけれど、芸術劇場は超満員。私は、2階席の片隅で聴いたけれど、男性はポツリポツリ、女性がいっぱい。でも若い女性はチラホラでオバサン・・・ア、訂正、前美人・元美人・旧美人がいっぱい。
 ウーン、マ、いいか。だって、寂聴さんのお話しを聴きに行ったんだからね。
 寂聴さんは源氏物語の現代語訳でも有名。でも、自慢じゃないけれど・・・と、言いながら自慢する訳だけど、私は1965年に出版された函入の「谷崎潤一郎新々訳源氏物語」全11巻を持っているのである。ウン、寂聴さんごめんなさい。
 これって、リタイヤしてから憧れのノホホン・ホンワカ・グウタラ生活に突入したら読もうと思って買っているのである。
 ところが、である。私は、何故か知らねどいまだにリタイヤ出来ず、我が人生のカウントダウンが始まっているというのに、憧れのノホホン・ホンワカ・グウタラ生活は遠のくばかり・・・。
 我が家の不肖の息子3人は、私が若い時から、お金は貯めずに、苦労してチラッとも読まずに本棚ぎっしりに貯めこんだウン100冊の本を見ていわく、
「お父さん、絶対に読めっこない」
 フンだ! 親の心子知らず。オヤジの沽券にかかわるようなことを平気で云う。どうも、育て方が間違っていたかも知れぬ。
 寂聴さんの講演は『女流作家の手紙と日記』。特別展で取り上げられた作家を中心にユーモア溢れるエピソードいっぱいのお話で、楽しく可笑しくそれでも心にしみじみ沁みて、アットいう間に the 終了。
 その中で、寂聴さんが主宰する雑誌「the 寂聴」が、本木雅弘ことモックンを取り上げた時の話しがあった。
 モックンとは、古い付き合いだそうだけれど、彼の若いときに会った時には"わくわく どきどき そわそわ"感があったそうである。でも寂聴さん、今87歳。今回の企画で会った時には、この"わくわく どきどき そわそわ"感を感じなくなってびっくりしたという話しがあった。
 そして、この"わくわく どきどき そわそわ"感を失くしたらダメですよ、素敵な男を見たら、年甲斐もなくなんて遠慮しないで"わくわく どきどき そわそわ"しなさいとのお言葉である。彼に彼女がいても大丈夫。嫉妬するのも恋の内。いっぱい恋をしなさいとのことである。ウーン、絶対納得!!!
 私は、惚れっぽくって振られっぽいDANを持っているものだから、道を歩いている時、向こうから素敵な美人が来たら、私の恋ピューターがたちまち作動。一瞬の内に"ああしてこうしてああなって"と恋が成就するけれど、すれ違って振り向いたら、彼女はツンとしてお尻を振り振りスタスタ。たちまち失恋。でもその一瞬は、"わくわく どきどき そわそわ"感いっぱいであったのである。
 それが、寂聴さんでもないけれど、最近この"わくわく どきどき そわそわ"感が少なくなってきていることに気がついたのである。
 どうも、我が感性、錆び付いてきているらしい。 ウン、大反省。
 そこで大募集。『わくわく どきどき そわそわ』感所有の女性求む!!!
 エ、何? そう八さん、うっすらハゲ模様でしょ。身の程を感じなさいって・・・・。
 ウーン、そう云われてもね。なんたって寂聴さんのご言葉なのに・・・。
 最後に、寂聴さんがこの企画展を立ち上げた文学館のスタッフを褒めていた。お世辞抜きで本当にいい企画とのことである。今川英子さんのファン・・・・ン? 訂正、文学館のファンである私もすっかり嬉しくなってしまった。
 寂聴さん、どうもありがとう。

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